デビットカードをもたずに海外に行くのは日本人だけ? ~海外デビットカード最新事情~

デビットカードをもたずに海外に行くのは日本人だけ? ~海外デビットカード最新事情~

現金払いが大好きといわれる日本人でも、一人2枚以上のクレジットカードをもってると言われる時代。海外旅行をきっかけにクレカを作ったという人も多いと思います。

ところが、海外はすでにデビットカード社会がきてるということをご存知ですか?

たとえば、「現金をもたせるより安心だから」という理由で、子供にデビットカードをもたせたり、クレジットカードも現金もNG、使えるのはデビットカードだけなんてお店もあるんです。

「そんなバカな」と思った方もいると思いますが、海外生活8年目の筆者が海外での今時デビットカード事情を詳しく紹介します。

海外でデビットカードはホントに使える?

デビットカードは、銀行口座と直結している決済用のカードです。わざわざATMに行ってお金をおろしておかなくても、お店でお会計すると同時に預金口座から即引き落としが行われます。

デビットカードさえ持っていれば、財布に現金をいれておく必要がありません。海外ではスリが日常茶飯事、日本と比較すると治安が悪い所が多いので現金を持ち歩くのは危険ですから、デビットカードが普及するのも当然と言えます。

はっきり言って、日本はデビットカード後進国ですから、イギリスやアメリカを始めとする最先端のカード大国ではデビットカードが使えないなんてことはありえません。ただし、日本には独自の文化があって(ガラパゴス携帯がいい例)、海外で使えないケースもあるので注意が必要です。

J-Debitは海外では使えない

お店のレジで「J-Debit(ジェイデビット)」マークを見かけたことはありませんか?Jデビットは、銀行で発行されるキャッシュカードが手数料無料でそのまま支払いに使える便利なシステムですが、海外では使えません。その名の通り、J(Japan用)デビットなんです。
※一部利用できないキャッシュカードもあります

Jデビットは新たにカードを発行してもらう必要がなく、年会費や利用手数料がかからないので、とても手軽に使えるデビットカード(システム)です。日本全国30万以上のレストランやスーパーで使えますが、海外で使えないのが最大のネックです。

また、利用時間についても一部限定されています。
ゆうちょや都銀などは365日24時間利用可能ですが、その他は
・平日 8:00~21:00
・土日祝 9:00~19:00(※1/1~1/3、5/3~5/5を除く)
をコアタイムとしていて、その他の時間帯は金融機関ごとに利用できる時間帯が異なります。

デビットカードの海外利用を検討しているなら、VISAなどの「国際ブランド」と提携しているデビットカードを選びましょう

VISAとJCB海外で使える国際ブランドはどっち?

デビットカードには「VISA」や「JCB」といったマークがついているものがあります。これを国際ブランドデビットカードといって、海外利用が可能です。

ただし、国際ブランドつきデビットカードはJデビットと違って、カード発行が必要です。

Web申し込み方法

どこの金融機関でデビットカードを作るか決めたら、Webサイトで申し込むのが簡単です。通常は、上の図のように「口座を持ってるか持ってないか」で申込方法が異なります。口座をもっていればデビットカードの発行だけなので、手続きはとても簡単。もってない場合は、口座開設と同時にデビットカード発行の手続きを行います。

国際ブランドは、VISA、JCB、MasterCard、AmericanExpressなど多数ありますが、日本で発行している国際ブランドデビットカードは「VISA」か「JCB」です。

VISAデビットカード

VISAは世界で最も有名なブランド力のある国際ブランドです。加盟店数も世界一です。海外で利用するなら、デビットカードを選んでおけば間違いないでしょう。

 

VISAデビットカード 金融機関
三菱UFJ-VISAデビット 三菱UFJ銀行
SMBCデビット 三井住友銀行
JNB Visaデビット ジャパンネット銀行
ミライノ デビット(Visa) 住信SBIネット銀行
Sony Bank WALLET ソニー銀行
イオンデビットカード イオン銀行
SURUGA Visaデビットカード スルガ銀行
楽天銀行デビットカード(VISA) 楽天銀行
GMOあおぞらネット銀行VISAデビット GMOあおぞらネット銀行

JCBデビットカード

JCBは日本のクレジットカード会社です。ポイント還元率を高く設定したり、お得なキャンペーンを実施したりするので「JCBがいい」というファンも多いのですが、海外では使えないお店も少なくありません。海外旅行のために用意するなら、まずはVISAをおすすめします。

 

JCBデビットカード 金融機関
三菱UFJ-JCBデビット 三菱UFJ銀行
イオン銀行キャッシュ+デビット イオン銀行
楽天銀行デビットカード(JCB) 楽天銀行
みずほJCBデビット みずほ銀行
セブン銀行デビット付きキャッシュカード セブン銀行

デビットカードが使える店の見分け方

自分のデビットカードについてるマークはある?

まずはお店のレジ付近に、あなたのデビットカードについてる「VISA」や「JCB」のマークが貼ってあるか確認してください。

デビットカードが使える店

マークがあれば、ほぼOK。使えることが多いです。ただ、マークがあっても100%というわけではありません。国やお店によっては、デビットカードを扱ってない場合もあります。

また、支払いに必要な金額が銀行口座に残っていない場合もエラーになります。海外旅行に行く前に自分の預金残高をチェックしておきましょう。(もちろん、インターネット環境があれば、海外からでもインターネットバンキングを利用して残高照会することは可能です)

ホテルやレンタカーはクレジットカードが必要な場合も

海外では、ホテルにチェックインする際クレジットカードの提示を求められます。レンタカーを借りる場合も同様です。

これは、宿泊代金などの基本料金以外に費用が発生した場合の補償金(預り金「デポジット」)をホテル側が確保しておくためです。クレカをもってないというと、以前は現金でデポジットを入れるように言われることが多かったのですが、最近ではデビットカードでも受け付けてくれるところが増えてきました。ただし、いったんデポジットとしていくらかの費用が引かれてしまい、追加費用が発生しなかった場合の返金が数か月後になってしまうことがあります。

デビットカードで現金を引き出す方法2つ

デビットカードもクレカも持ってるけど、どうしても現金が必要という場合もあります。外貨に両替してもっていくのって面倒ですよね。どうしても現金が必要な時どうするか?方法が2つあります。

ATMで現金引き出し、手数料は無料?

ほとんどのデビットカードは、現地のATMで現地通貨を引き出すことができます。
利用できるATMかどうかは、「Visa」「JCB」などの国際ブランドマークがあるか、または「Plus」マークがあるかを確認してください。

海外ATM

海外ATMでお金を引き出す方法は次の通りです。

カードを挿入

カードの挿入方法は日本と同じとは限りません。「表が上」「裏が上」「水平に差してすぐ抜き取り」「上から差してすぐ抜き取り」「上下にスライド」など様々です。


言語を選択

日本語は無い場合が多いのですが、英語表示はほとんどのATMに備わっています。操作方法は簡単な単語で案内してくれるので、心配ありません。


金額を入力

暗証番号(PIN)と必要な金額を入力します。


お金を受け取る

お金と取引明細を受け取ります。操作がうまく行ったことでホッとしてお金を受け取るのを忘れてしまう人がいます。海外では、気づいてからATMに戻ってもお金が残ってるなんてことはまずありません。しっかり受け取ってください。この時、トラブル防止のため明細も忘れずに受け取っておきましょう。

※心配な方は、実際に海外ATMでお金を引き出す手順を写真つきで解説しているページをご覧ください。

海外ATMの利用には手数料がかかりますが、キャッシングと違って利息はかかりません。通常のお買い物と同様に、銀行口座からすぐに引き落としが行われます。

尚、出金手数料以外にレート(為替)に事務手数料が上乗せされます。利用限度額も国内利用と異なる場合はあります。詳しくは下記を参照してください。

 

※設置場所のカード会社が数100円程度の手数料をとることがあります。
デビットカード 海外ATM手数料 海外利用限度額
JNB Visaデビット 出金手数料0円
レートに海外取引コスト3.02%加算
ショッピング利用金額と合算して、1日あたり最大500万円まで設定可能
三菱UFJ-JCBデビット 2019年9/30まで:108円(税込)
JCB指定の基準レートにJCBが指定した料率(1.6%)+海外事務手数料3.0%を加算

2019年10/1以降:110円(税込)
JCB指定の基準レートにJCBが指定した料率(1.6%)+海外事務手数料3.05%を加算

・海外ショッピング0~200万円
※初期設定50万円
・海外ATM現地通貨引出10万円
三菱UFJ-VISAデビット 2019年9/30まで:108円(税込)
Visa指定の基準レートに海外事務手数料3.0%を加算

2019年10/1以降:110円(税込)
Visa指定の基準レートに海外事務手数料3.05%を加算

・海外ショッピング0~200万円
※初期設定50万円
・海外ATM現地通貨引出10万円
住信SBIネット銀行 ミライノ デビット(Visa) 海外事務手数料2.50% 0~100万円
※初期設定30万円
Sony Bank WALLET 216円
レートに海外事務手数料1.76%加算
0~100万円
※初期設定50万円
SURUGA Visaデビットカード 216円
レートに海外事務手数料3.0%加算
イオン銀行キャッシュ+デビット 216円
レートに海外取引関係処理経費1.60%加算
普通預金口座残高と利用限度額の範囲内
SMBCデビット 108円
レートに海外事務手数料3.0%加算
1か月0~100万円
※初期設定30万円
楽天銀行デビットカード 出金手数料0円
レートに海外取引コスト3.024%加算
1日最大20万円。
※デビット利用限度額が20万円より低い場合はデビット利用限度額が上限
りそなデビットカード 海外事務手数料2.50% 現地金融機関の限度額を優先
GMOあおぞらネット銀行VISAデビット 海外取扱事務手数料3.02% 1000円~100万円
※初期設定30万円

お店でお会計のついでに現金をもらう

スーパーなどで精算するときにデビットカードでお金を引き出せるサービス(キャッシュアウトサービス)が利用できる国があります。
例:アメリカ、イギリス、ポルトガル、オーストラリアなど

やり方はとても簡単です。
レジで店員さんにデビットカードを渡してお会計をする際に、

$〇〇 Cash out(Cash Back), Please!

と言ってみてください。

例えば、お店で$20お買い物、キャッシュアウトで$30現金をもらうと銀行口座から$50引き落とされます。

海外のATMは、ひったくりやスキミングが多いちょっと危険な場所です。周りに十分注意して利用しなければいけないので、明るい電気がともった大型スーパーでのキャッシュアウトサービス、私は大いに利用しています。

海外のデビットカード事情

アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなどの国では、銀行口座開設時に発行されるキャッシュカードが国際ブランドつきのデビットカードという金融機関が多数をしめています。

イギリス

アメリカと同じくカード社会のイギリス。かなりキャッシュレス化が進んでいて、デビットカードも広く普及しています。

デビットカードを利用する場合、カードリーダーにカードを差し込んで暗証番号(PINコード)を入力しますが、イギリスでは30ポンドまでなら暗証番号不要、タッチする(デビットカードをカードリーダーにあてる)だけで決済が可能です。お店のレジで現金が受け取れるキャッシュアウトサービスにも対応しています。

また、イギリスでは電車やバスに乗る際、オイスターカードというパスモやスイカのような電子マネーが使われていましたが、現在はデビットカードをそのまま交通カードとして利用することができます。旅行者にとっては大変便利ですよね。

最後に、以前ロンドンに住んでいた筆者の体感ですが、イギリスでの支払い方法とその割合を紹介しておきます。

デビットカード:50%
クレジットカード:30%
キャッシュ(現金):20%
チャージ型電子マネーなど:少し

(現ロンドン在住の友人の話では、デビットカードの利用がもう少し多いかもとのことでした)

オランダ

イギリスはカード社会なら、オランダはデビットカード社会です。暗証番号のことをPINといいますが、オランダではオランダの銀行が発行するキャッシュカードにはデビット機能がついていて、このカードそのものを「PIN(ピン)」と呼んでいます。

オランダのキャッシュレス化はかなりのもので、「現金不可」というお店も少なくありません。オランダ最大のスーパーマーケットチェーン「Albert Heijn」では、現金は一部のレジでしか使えません。多くのレジがPIN専用レーンです。ここは、クレジットカードや海外発行のデビットカードが利用できないのも特徴的です。また、高級スーパーマーケットチェーン「Marqt」では現金を受け付けていません。

オランダもイギリスと同じように、25ユーロまでなら暗証番号不要、タッチするだけで決済できます。

オーストラリア

オーストラリアで発行されるキャッシュカードには「EFTOPOS(エフトポス)」という機能がついていますが、これが日本でいうデビットカードです。キャッシュアウトサービスにも対応しています。

オーストラリアでは支払いの時に、「Saving or Credit?」と聞かれることがあります。まれに「Cheque(小切手)」と聞かれることも。EFTOPOSで支払う場合は「Saving」クレジットカードで支払う場合は「Credit」と答えます。カードリーダーにカードを差し込んだ時に、「SAV」「CR」を自分で選ばないといけないこともあります。
※Savingはオーストラリアの銀行とつながっているので、日本発行のデビットカードは使えません。

日本ではクレジットカード利用の手数料は、お店がカード会社に支払いますが、オーストラリアではお客に請求することが可能です。このため、手数料がかからないEFTOPOSが普及したようです。

盗難やスキミング被害にあったら?

海外でデビットカードを紛失したら、あせりますよね。でも、まずは落ち着いてください。大概のデビットカードには盗難保険がついています。悪用されてしまっても、ほぼ取り返せますから安心してください。

そして、一刻も早く発行元の紛失・盗難デスクに電話して「カードがない」ことを伝えてください。電話番号は、カードの裏面に記載されてることが多いので、旅行前に裏表両面を写メしておくと安心です。カードに記載がない場合は、インターネットで「〇〇カード 紛失(盗難) 海外 電話」といったキーワードで検索すればすぐに見つかります。

発行元に連絡がついたら、担当者の指示に従って対応してください。金融機関によっては、「緊急カード」を発行してくれることがあります。担当者に費用と受け取り場所を確認してください。緊急カードではATM引出しは利用できないことが多いようです。

大人でもカードの盗難や紛失では気が動転してしまうものです。留学中や海外旅行中のお子様にデビットカードを渡している場合は、緊急トラブル時の対処方法をしっかり伝えておきましょう。

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